2015/01/19 up!
アロマは血に乗って〜
香りのパワー、香りがどのように心身に作用するかは、前回のコラムでおわかりいただけたかと思います。今回はもう一つのアプローチ、血液循環について書いてみたいと思います。
精油は油?・・ではありません。
アロマセラピーの主役が精油であることは、前回申し上げたとおりです。精油という名から、油の一種と思われがちですが、精油はじつは、油ではありません。精油の正体は、有機化合物といって、植物がつくり出した天然の化学成分です。その成分が、薬理的な作用をしてくれるのです。どの成分がどれだけ、どのような割合で含まれているかは、植物によって異なります。さらに同じ植物でも、種類によって、産地によって、天候によって変わってきます。まるでワインのようですね。
では、その薬効成分をどのようにして体内に取り入れ、妊活に役立てていくか。もっとも効果的な方法が、今回のテーマである血液循環を利用した方法です。血液は、血管を通って全身を巡り、身体を栄養します。つまり、血液と一緒に全身に運んでもらうことで、その成分を全身に行き渡らせることができるのです。
二つの血液循環法
血液循環は、さらに二つに分かれます。一つは、前回の嗅覚にも関連しますが、呼吸によって肺から取り込む方法。もう一つは、血液循環のメインでもあり、皮膚から浸透・吸収させる方法です。精油の分子はとても小さく、血管の壁を通り抜けることができるので、皮膚に塗布するだけで血流にのせることができるのです。アロマセラピーでは、この皮膚から浸透・吸収させる方法を、アロマトリートメントと呼んでいます。
公益社団法人日本アロマ環境協会(www.aromakankyo.or.jp)の定義によりますと、アロマトリートメントとは、精油を植物性のオイルで希釈したトリートメントオイルを、肌にやさしく塗布する方法、とあります。精油は上述のようにオイルではありませんが、植物性のオイルと混ぜることにより、全体でトリートメントオイル、またはアロマオイルという言い方をします。つまりアロマトリートメントとは、アロマオイルを使って、やさしくマッサージすることをいいます。(注:マッサージについての法解釈は省略させていただきます)
アロマオイルについては今後くわしく書いていきますので、現時点では精油を原液のまま使用することは避けてください。精油は、自然界には存在しない高濃度なもので、アロマトリートメントには必ず薄めて使う必要があります。ちなみに、上述の協会の推奨濃度は、1%以下です。
アロマトリートメントは、上述の目的以外にもすぐれた効果があります。妊活にがんばってらっしゃる方々に是非とも受けていただきたい最大の理由は、じつはそこにあるのかもしれません。そんなアロマトリートメントについて、次回くわしく書いてみたいと思います。
