AMHとは(残りの卵子はどのくらい?)

おぼえがき
  • nin編集部 = 文
  • カワカミサエコ = 題字・イラスト

卵子の老化が話題になっています。年齢とともに卵子の数が減り、質も下がるということですね。「自分はまだまだ大丈夫!」と思いますか?それとも「もしかしたら・・わたし老化してるかも?」と不安ですか?
35歳以上の方や、もともと婦人科系のトラブルを持っている方は、漠然とした不安を持っているかもしれませんね。でも、卵子の質そのものを計測することはできませんが、ある程度の卵巣年齢(残りの卵の数)は検査で調べることができるんですよ。

卵巣年齢を調べるAMH検査

実際の年齢と卵巣年齢は必ずしも比例しません。実年齢が若くても卵巣の年齢が高い(機能が低い)人もいれば、その逆もあります。そこで近年、注目されているのがAMH(抗ミュラー管ホルモン)を測る検査です。
AMHとは発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンのこと。この数値は、卵巣内にどのくらいの卵子が残っているかを反映すると考えられています。この検査を知らない人は意外と多いのですが、採血のみで病院で10,000円前後で調べることができます。

もちろん、妊娠できるかどうかの検査ではありませんし、卵子の質そのものを調べることはできません。
ですが、自分の体のことをしっかり把握して未来の計画をたてたり、様々な不妊治療の可能性を探るために活用できます。

卵子は減る一方で増やせない

AMHの値が低いと、自然に排卵が起こりにくかったり不妊治療の妨げにもなります。最近は30代前半でも"卵巣年齢は40代"という人も多く、中にはAMHがゼロに近いという人も。これは、30代で閉経する「早発閉経」といって、無月経につながります。

残念ながら卵子は新しくつくられることはありません。男性の精子は新しく日々つくられていますが、女性の卵子は自分が生まれる前(胎児だったころ)につくられ、その在庫は減っていく一方。つまり、極端に数が減ってから気づいてケアをしても増やせないのです。ですから、そうなる前に生活習慣をみなおすことが大切です。

卵巣年齢を若く保つには

一つ大切なことは、AMHはあくまで指標にすぎず、たとえその結果が低くても、残っている卵子の質がよければ十分に妊娠は可能だということです。ですから、ただ何となく検査を受けるのではなく、結果によって自分はどうしたいのかをイメージしてから受けることが大切です。そうでなければ、やみくもに不安をあおってしまうだけになる危険もあります。

なぜ同じ年齢の人でも卵子の数に大きな差があるのか、ハッキリとした原因はわかっていません。
しかしAMHが低い人は、若いときに極端なダイエットをしていたり、喫煙習慣があったり、不規則な生活の繰り返しをしていた人が多いそうです。心あたりがある人は、卵巣年齢を若く保つために今すぐ生活を改善しましょう。未来は今の積み重ね。無理せず自分の体の声とむきあって生活したいですね。

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